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Soccer

  1999 European Football Reports  

5. AC Milan - Perugia

    Date : September 12, 1999
    Type : イタリア・セリエA
    Result : 3-1
    Stadium : Stadio San Siro in Milano, Italia

  • AC Milan(ホーム:イタリア・セリエA所属:ユニ=赤黒・白・白

スクデット(リーグ・タイトル)獲得16回を数える、イタリアの超名門チーム。1998-99シーズンのチャンピオンで、各国の代表かつスーパースターを数多くそろえる。ざっとあげると、アルベルティーニ、マルディーニ、コスタクルタ(以上イタリア)、ウェア(リベリア)、レオナルド、セルジーニョ(以上ブラジル)、ボバン(クロアチア)、ビエルホフ(ドイツ)、シェフチェンコ(ウクライナ)、アヤラ、グーイェルミンピエトロ(以上アルゼンチン)。その他にイタリアのUー21代表選手も数人所属している。今年、創立100年を迎えた歴史のあるチームでもある。

  • Perugia (ビジター:イタリア・セリエA所属:ユニ=白・赤・赤

1998-99シーズンにセリエAに復帰し、同時に残留を成し遂げた、イタリア中部のペルージャを本拠地とするチーム。中田、ラパイッチ(クロアチア)の代表選手が所属するが、力は下位グループで、残留・セリエBへの降格争いをするレベルのチームである。

  • 試合内容

ACMilan-Perugia5試合開始当初こそ、スーパースター軍団のAC Milanがコンビネーションに苦しんでいたが、徐々に実力でPerugiaを圧倒し始め、PerugiaのDFのミスからビエルホフが先制点をあげる。AC Milanは今季から加入のブラジル代表の左サイドのセルジーニョが個人技で突破を何度も試みており、監督やサポーターへのアピールを盛んに行っているようであったが、当初は1人抜いても2人目でボールを失ったりすることが多かった。PerugiaはFWのキープ力に欠け、全体的にアウェーなりの引き気味の体勢で戦っていたため、なかなかチャンスを作れなかったが、前半終了間際に中田がペナルティ・エリアへ切り込んで3人に囲まれたままセンター・リング、そのこぼれ球を押し込んで同点に追いつき、そのまま前半終了。

後半開始早々も中田にボールを一旦預けて外に開くという作戦でなんとか攻撃を作ろうとするが、AC Milanのプレスが効いていたのかキープ力がないだけか、すぐに中盤でボールを奪われてしまっていた。そのうちに、ついにAC Milanのセルジーニョの突破が決まり、中央で待っていたシェフチェンコにセンターリングを合わせて、シェフチェンコのヘッドで再びリード。また、途中出場のレオナルドがゴール前のFKを直接ほうり込んで2点差にして、ほぼ試合は決まり。力の差は選手の名前を見ただけで明らかだが、AC Milanは3・4・3のフォーメーションながら、シェフチェンコ、ウェア、ビエルホフの3人のFWのうち、いつも誰が引き気味に戻って来てくさびのボールさばくという、攻撃の起点をうまく作っていた。そのくさびのボールが両サイドのセルジーニョ、グーイェルミンピエトロに流して、彼らがサイドをえぐってセンターリングというパターンを確立しようとしているようだった。その上、ウェアというキープ力もあり個人技で真ん中を突破できる選手もおり、Perugiaとしてはどうしようもないくらいディフェンスに苦労していた。3−1で終わったのは、AC Milanのコンビがまだシーズン2試合目で整ってないからであって、もっと点差が開いてもおかしくない内容ではあった。

AC Milanのほうではスーパースターの中でかなり良いプレーをしていた、ボランチのアンブロシーニがいつも攻撃を作っていく役割をしていた。彼はイタリアU−21代表らしいが、やはり現代のサッカーではボランチがゲームを組み立てる役割を担っていて、このAC Milanの攻撃を見ていると、ゲームメーカーという攻撃的MFの存在の必要性をあまり感じなかった。

NakataそのPerugiaではゲームメーカーという役割を担っている中田は攻撃の起点となっていて、ボールをキープしてマークを引き付けておいて、サイドに散らすというのを問題なくこなしていたが、しょせん、1トップというフォーメーションのため、攻撃の枚数が足りなく、攻撃時にはもっと人数が必要であると感じた。この日はボールを持っても得意のスルーパスを出す味方が前にいないという状態だった。これだから昨シーズンは中田がドリブルで突破を試みることが多かったのであろう。1トップのすぐ下では、自然とドリブルでボールをキープもしくは突破ということが必要になってくる。

  • スタジアム

Stadio San Siro(85,847人収容)

StadioSanSiro1Stadio Giuseppe Meazzaとも呼ばれる、AC MilanとInter Milanのホーム。ミラノの中心からはトラムの24番で30分弱(終点で降りる)。もしくは、MetroのM1線(赤のライン)のLotto駅から、スタジアムまでのバスを利用。スタジアムは超近代的な外見を持つが、建物自体は結構古さを感じるものであった。観客席は3層に分かれており、自分の席は1層目のかなり後ろの方で、ピッチがすごく近かったわけではないが見やすい高さであった。しかし、3層目部分の一番上の方の席は日本円で1000円くらいするのに、選手は豆粒程度にしか見えなそうなくらい高い所に位置していた。

スクリーンはバックスタンドとメインスタンドの1番上についており、横浜国際競技場のように2階席部分が突き出たその下に1階席部分から見えるような形で小さなTVモニターがついており、リプレイは出なかったが、他会場の途中経過や得点者の名前が表示されていた。

試合当日と日曜の午後はオープンしていないらしいが、AC MilanとInter Milanの過去についての展示が見れるミュージアムもあるようだ(スタジアム見学付き)。

  • チケット

チケットはミラノの中心にあるオフィシャル・グッズ・ショップである、Milan Pointで購入。バックスタンドの1階部分のペナルティ・アークの延長上。結構、高い(110,000リラ=約6,600円)が、試合自体を非常に見やすい位置である。周りは日本人だらけ。Milan Pointの店員が敢えて日本人を集めてくれているのかと思うくらいだった。この日の観客動員は52,834人ということで、どうやら当日券もスタジアムの周りにあるチケット売り場で売っていたようだ(いわゆるグッズを売っている出店はスタジアムの周りにたくさん出ていたが、オフィシャル・グッズ・ショップはスタジアムにはないようであった)。

上記のデータ・情報はすべて1999年当時のもの。

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